令和6年秋期試験問題 午前Ⅱ 問4

EVMで管理しているプロジェクトがある。図は,プロジェクトの開始日から完了予定日までの期間の半分が経過した時点での状況である。完成時総予算(BAC)どおりに完了させるために達成することが必要となるコスト効率の指標である残作業効率指数(TCPI)の値はどれか。ここで,TCPIは小数第2位を四捨五入するものとする。
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分野 :マネジメント系
中分類:プロジェクトマネジメント
小分類:プロジェクトの時間
解説
EVMにおける、PV、EV、ACの意味は次のとおりです。
PV(Planned Value)
プロジェクト開始当初、現時点までに計画されていた作業に対する予算
EV(Earned Value)
現時点までに完了した作業に割り当てられていた予算
AC(Actual Cost)
現時点までに完了した作業に対して実際に投入した総コスト
本問のEVMを分析すると、完成時総予算(BAC)は100ですが、現時点で完了した作業に対する予算額(EV)は34であるため、残り作業量は「100-34=66」です。一方で、現時点までに実際に消費したコスト(AC)は40ですから、残された予算は「100-40=60」という状況です。

コスト効率指数(CPI)は、実施した作業に割り当てられていた予算を、実際の発生コストで除したもので「EV/AC」で求めます。CPIが1を上回れば予算内で進んでいることを示し、1を下回ればコスト超過と判断されます。TCPIは完了した作業ではなく、残作業に求められるコスト効率を表す指標です。

CPIを求める式に残り作業量66、残りの予算60を当てはめると、BACを守るために必要となるTCPIは「66÷60=1.1」となることがわかります。

したがって「ウ」が正解です。

【別解】
ETC(残作業コスト予測)=BAC-EVCPI の式より、
 60=100-34CPI
 60×CPI=66
 CPI=1.1

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