平成23年特別試験問題 午前Ⅰ 問25

受注管理システムにおける要件のうち,非機能要件に該当するものはどれか。

  • 顧客から注文を受け付けるとき、与信残金額を計算し、結果がマイナスになった場合は、入力画面に警告メッセージを表示すること
  • 受注管理システムの稼働率を決められた水準に維持するために、障害発生時は半日以内に回復できること
  • 受注を処理するとき、倉庫に在庫がある商品はリアルタイムで自動的に在庫引当を行うこと
  • 出荷できる商品は、顧客から受注した情報を受注担当者がシステムに入力し、営業管理者が受注承認入力を行ったものに限ること
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分野 :ストラテジ系
中分類:システム企画
小分類:要件定義
解説
非機能要件とは、システムやソフトウェアにおける性能や信頼性、使いやすさなど、機能そのもの以外の要件を指します。品質に関する要求や制約条件などがこれに該当します。非機能要件は、システムが『どのように動作するか』を決定づける重要な要素であり、ユーザーにとっての満足度や体験に大きな影響を与えます。

典型的な例としては、システムの応答時間や同時接続数、セキュリティの強度、可用性などがあります。共通フレーム2013では、非機能要件項目の例としてJIS X 0129-1における6つの品質特性(機能性・信頼性・使用性・効率性・保守性・移植性)のほか、技術要件、運用・操作要件、移行要件、付帯作業を挙げています。

「ア」「ウ」「エ」は、業務をシステムで実現するために必要となる処理内容を示すため、機能要件に分類されます。これに対し、「イ」は機能そのものではなく、システムの品質に関する要求であるため、非機能要件にあたります。

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