平成29年春期試験問題 午前Ⅱ 問14

工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。

〔工程別の生産性〕
 設計工程:Xステップ/人月
 製造工程:Yステップ/人月
 試験工程:Zステップ/人月

  • X+Y+Z
  • X+Y+Z3
  • 1X1Y1Z
  • 11X1Y1Z
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分野 :マネジメント系
中分類:プロジェクトマネジメント
小分類:プロジェクトマネジメント
解説
ステップとはソースコードの行数のことで、プログラムステップ法やLOC(Lines Of Code)法において開発規模の見積もり基準に用いられます。全体の生産性についてわかりやすいように、具体的な値を設定して考えてみましょう。
[開発規模]
20kステップ
[生産性]
設計工程:4kステップ/人月
製造工程:2kステップ/人月
試験工程:4kステップ/人月
この条件の下では、作業全体が完了するまでに
  • 設計工程 20k÷4k=5人月
  • 製造工程 20k÷2k=10人月
  • 試験工程 20k÷4k=5人月
の工数が必要であることになります。

これらをすべて足すと作業全体の工数は「5人月+10人月+5人月=20人月」です。20kステップを完了するために20人月を要するので、この例の場合、全体としての生産性は1kステップ/人月ということになります。

次に問題文にあるように文字式で考えてみましょう。式中の N は作業全体のステップ数を表す文字とします。

問題文の条件では作業全体が完了するまでに
  • 設計工程 N÷X=N/X人月
  • 製造工程 N÷Y=N/Y人月
  • 試験工程 N÷Z=N/Z人月
の作業工数が必要です。作業工数全体は、これらの合計であるNXNYNZという式で表すことができます。Nステップを完了するのにNXNYNZ人月を要するのですから、全体の生産性を表す式は以下のようになります。

 NNXNYNZ

さらに上記の式の分母をNで括り、約分すると、「エ」の11X1Y1Zという式になります。

 NNXNYNZNN(1X1Y1Z)11X1Y1Z

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