分野 ：マネジメント系
中分類：プロジェクトマネジメント
小分類：プロジェクトのスコープ

スコープクリープは、プロジェクト開始後にスケジュールやコスト、人的資源などの調整を行わないまま、プロジェクトの範囲が徐々に拡大していく問題です。

「軽微な変更」や「ついでの対応」といった軽微な作業が、正式な変更管理手続きを経ずに追加され、影響の検討や計画の見直しが行われないまま進むことで、知らないうちにプロジェクト全体の負荷が増えていきます。その結果、計画時の前提となっていたコストや工数が増加し、プロジェクトが成功する可能性が低下します。さらに、担当者の責任範囲が不明確になるなど、プロジェクト全体に悪影響を及ぼします。無秩序なスコープ拡大であるスコープクリープは、プロジェクトマネジメントの観点から、明確に回避すべき現象です。

• スコープクリープとは、正式な変更管理の手続きを行わないまま、プロジェクトの作業範囲が次第に広がっていく現象です。変更要求を正式に提出し、承認を得たうえで行われるスコープの拡大は、たとえ規模が大きくてもスコープクリープには該当しません。
• 正しい。変更による影響を十分に評価しないまま、また正式な変更手続きを踏まずに機能の追加を行っているため、スコープクリープに該当する可能性があります。
• 作業範囲そのものは変更されていないため、スコープクリープと判断する状況ではありません。
• 変更管理の正式な手続きを経た結果、変更要求は却下されています。したがって実際にスコープが拡大することはなく、スコープクリープの原因にはなりません。