平成31年春期試験問題 午前Ⅱ 問22

中小受託取引適正化法(以下,取適法)の対象となる中小受託事業者から納品されたプログラムに,中小受託事業者側の事情を原因とする重大なバグが発見され,プログラムの修正が必要となった。このとき,支払期日を改めて定めようとする場合,取適法で認められている期間(60日)の起算日はどれか。

  • 当初のプログラムの検査が終了した日
  • 当初のプログラムを中小受託事業者に返却した日
  • 修正済プログラムが納品された日
  • 修正済プログラムの検査が終了した日
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分野 :ストラテジ系
中分類:法務
小分類:労働関連・取引関連法規
解説
中小受託取引適正化法(旧称:下請法)は、委託事業者(発注側)と中小受託事業者(受注側)の公平な取引関係を確保し、受託側の利益保護と取引の公正化を図るための法律です。一定規模以上の委託事業者を「優越的地位にある」ものと位置付け、受託取引における委託事業者の不当な行為を規制することを狙いとしています。

具体的な規制内容として、委託事業者に対し、発注内容等の明示、書類等の作成・保存、代金の支払期日の設定、遅延利息の支払といった義務を課すとともに、受領拒否、返品、代金減額、支払遅延など11類型の禁止行為を定めています。委託事業者の4つの義務は以下のとおりです。
発注内容等を明示する義務
発注に当たって、発注内容(給付の内容、代金の額、支払期日、支払方法)等を書面または電子メールなどの電磁的方法により明示する
書類等を作成・保存する義務
取引が完了した場合、給付内容、代金の額など、取引に関する記録を書類または電磁的記録として作成し、2年間保存する
支払期日を定める義務
検査をするかどうかを問わず、発注した物品等を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内で支払期日を定める
遅延利息を支払う義務
支払遅延や減額等を行った場合、遅延した日数や減じた額に応じ、遅延利息(年率14.6%)を支払う
取適法では、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がないのに、中小受託事業者から給付を受領した後、その給付を返品する行為は禁止されています。しかし、本問の不具合は、中小受託事業者側の事情によるものですから、返品が認められ、契約不適合責任に基づきプログラムの修補等を求めることができます。この場合の支払期日は、修正済プログラムの「再納入日」を起算日として60日以内となります。

したがって「ウ」が正解です。

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